【短編】君と赤に染まる僕
「ヨミは、人が嫌いなんだよね。もしよければ、僕が君の為に尽くすよ。だから、一緒にいよ」
「えっ! 私の事、助けてくれるの?」
「うん!」
ヨミは嬉しそうな顔をしている。
答えは、どうかな?
いいのかな?
ダメなのかな?
「じゃあ、一緒にいて! 私、レイスと二人きりで、寂しくて、友達、欲しくて……でも、できなくて……」
ヨミが泣き出してしまった。
どうしよう!
「クロム、どうしよう、泣かせちゃったよ!」
「大丈夫ですよ、坊ちゃん」
優しく笑いかけてくれた。
「でも……」
「落ち着いてください。大丈夫ですよ。坊ちゃんなら、出来ますよ」