【短編】君と赤に染まる僕
「ねぇ? コウ?」
「なに?」
明るい、響く声。
「私、コウの事が好きなのかもしれない」
「えっ!?」
コウがおどろいている。
あたりまえか。
いきなり、好きっていわれても、困るよね?
でも、本当に、好きなんだと思う。
だって、こんなに、相手を思う心は初めてだもの。
「コウは、私の事、どう思ってる?」
「え~とっ……」
コウの目が泳いでいる。
顔も真っ赤だ。
「どうなの?」
「す、好きだよ! 僕はヨミのことが好きだよ!」
「絶対?」
「うん」
コウが私の目を見ていった。
なんか、恥かしいけど、嬉しい。
すっきりした。
言いたいことを、いえたからかな?
よく、わからないけど、でも、とにかく嬉しい。