【短編】君と赤に染まる僕
ヨミ?
教室の真ん中で泣いている。
どうしたんだろう?
「ヨミ」
僕は近づきながら声をかける。
「コウ?」
ヨミの弱々しい声。
いったい、何があったんだ?
「どうしたの、ヨミ?」
僕があと少しでヨミに触れられる所で、ヨミがいきなり声をあげる。
「いや! よらないで!」
「えっ!」
僕は、どうすればいいのかわからない。
その時ヨミが聞きたくない事を言った。
「私が、やったのよ!」
「そんな……」
僕はその場に座り込んですしまった。