一瞬の永遠を、きみと
第7章:真実
人の話し声と、たくさんの足音が聞こえる。
それに混ざって、雨が地面を打つ音も響いていた。
後ろにある窓の向こう、藍色の景色しか見えないそこには、僅かに水滴が張り付いていた。
久しぶりの雨だ。
昼はあんなに晴れていたのに。
明日には晴れるだろうか。
知りようもないけれど。
窓から視線を戻し、膝の上に置かれた自分の手を見つめた。
昨日に比べて、少し日焼けしたように思える小さな手。
その手の中にあるカップに入ったアイスティーが、わたしが呼吸をするのに合わせてゆらゆらと微かに揺れていた。
液面に、映り込んだわたしの顔。
昨日までと、同じ表情。