てのひら
俺は友達から離れて、
詩史のところへ向かう。
詩史の前に立って、
ノートとペンをだして
【こんにちわ】
と書いた。
詩史は、視線を外しながらも
頭を下げる。
次の駅名が見えた時に
俺は詩史の腕を取って
電車を降りた。
詩史は無理やり俺に引っ張られて
かなり困惑している。
鞄の中からノートとペンを出して
【何すんの!!】
と殴り書きをした。
確かに、いきなりこんなことをされちゃ
誰だって怒る。
俺はノートにペンを走らせる。
【なんでそんなにつまんなさそうなの?】