したたか舌打ち、ジメジメいじめ
女子って男子とは違って【そういう雰囲気】に敏感だから、
なんとなく“Aちゃんはぶられてない?”という空気が広がったんだ。
もちろんご主人も気付いていた。
でも1番目グループが勝手にやってる内戦なので、
ご主人は《外野だから関係ない》と思っていたし、他のグループもただ見てるだけだった。
教室に一人ポツン。
それを知りながらご主人は、《くだらないなぁーどうでもいいや》と、知らんぷりをしたんだ。
元々女子のねちっこいのが嫌いな人なので、
《視界が狭いんだなー付けまつ毛で埋もれてるからだよ》と思ってたみたいだぜ。
そんな思考を参考に、重要なのは、至近距離でもアリなアイメイク術。
俺、こんな性格悪い奴にこき使われる もう一人の透明人間だなんて嫌だ……と思ったのは秘密な?
内戦だからと無関係を決め込むご主人たち2番目グループは、
シリアスには捕われず、相変わらず恋バナに花を咲かせていた。
クラスは同じでもグループが違うなら直接的にAちゃんと関係ないのだから、
自分たちのグループは面白い話をして笑って居られたら、それで良かった。
そもそも煩わしい誰も得をしないイザコザに巻き込まれたくなかった。
――しかし、変化が訪れる。