したたか舌打ち、ジメジメいじめ

授業をぼんやりと受けている時に、この危機的状況を打破するためにご主人が閃いたのは、“離れること”だった。


Aちゃんの手助けをして、クラスを切り盛りする1番目グループに嫌われたくないし、

でもだからって、Aちゃんをあからさまにシカトしたくなかったらしい。

自己チューな歪んだ得策は、1番目からも2番目からも離れることだったんだ。


……うーん、これって良いのか悪いのか。俺には分からないな。


次の休み時間、ご主人は計画通り一人隣のクラスに行きました。

いや、逃げました。

そこで楽しく過ごし、他の休み時間もお昼も充実して過ごしたんだ。

そう、自分のクラスから逃げました。
これは俗に言う現実逃避だ。


つまり、イジメに下手に関わって、自分の評判を落としたくないと考えた模様。

……マジとんでもねぇ女だ。早く痛い目に遭えば良いのに。


人として情けないよ。

お釣りが多くてラッキー、二割引きのシールを半額と間違えてくれてラッキー、

そんなことでほくそ笑んで喜ぶくらい情けないったらないじゃないか。

善のカケラもない。
ご主人は自分さえ良ければハッピーな迷惑女だ。

本当にそれがハッピーなのか気付けていない幼さに気付けるのは、まだ先の話。


自分のことなんて自分が一番知らないから。
知らないフリも出来るのは自分だけだから。

ややこしいことを見過ごせば大人の仲間入りできるのかな?

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