もう一つの甲子園
ガチャッと電話を切ったタコおやじは「洋一郎の亡霊が蘇ったか」と小さな声で呟いた。

俺はタコおやじに尋ねた。「おっさん、432と対決するのか?」

「お前達には関係ない事だ、当分峠に行くんじゃねーぞ」タコおやじから不機嫌そうな返事が返ってきた。

「雅人、なんか知らないけど面白い事になってきたな」

「行くなと言われると余計行きたくなるよな!タカ」

「そうそう、今晩も行くぞ」

すぐに雅人は指で「オッケー」した。

俺と雅人が今晩の話をしていると、タコおやじが「いい物を見せてやるから来い」と手招きした。

俺はピンきた。ついにモンスターが拝めるんだと。


思った通り裏の倉庫に入ると、以前沢田さんが言っていたモンスターがシートかけられ静かに待っていた。

何も知らない雅人は不思議そうな顔をしていたがシートの中身を知っている俺の胸はワクワクしていた。

そして、ゆっくりとシートがめくられた。

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