もう一つの甲子園
そして学校からの帰り道。
「俺、今日タコ親父の店にヨンフォア取りに行くから。雅人どうする?」
「俺もタコのおっさんの店に用事があるから一緒に行くよ」
「原チャリの修理でも出してんの?」
「ああ、ちょっとな」と雅人はニヤケながら言った。
変な雅人、何か不自然。と思いながらもヨンフォアで頭が一杯のタカはそれ以上聞かなかった。そのタカの疑問は店に着いて解けた。
二人がタコおやじの店が見える所まで来たとき、店の中から煙がモクモクと立ち上がっていた。
すると煙の向こうでタコおやじがバイクのエンジンを吹かしていた。
煙はそのバイクのマフラーから出ていた。
パランパランと俺のヨンフォアのエンジン音とはまったく違う音だった。
通称サンパチ、スズキのGT380という380ccの中型バイクだった。
俺はタコおやじに「中古バイク?」と聞くと無言で雅人とのほうをアゴで指した。
「雅人、お前の?」
「そう、俺の。タカをびっくりさせようと思って黙ってた」
タカはこの時、雅人の不自然さの理由がわかった。
「お前も人がわりぃな~、でも俺のヨンフォアよりでけぇな。それにこのすげぇ煙はなんだよ?どっか調子悪いんじゃね~の?」
「サンパチはなあ、ツーサイクルエンジンと言って、オイルをガソリンと一緒にエンジンの中で燃やしてっから、煙が出るの!お前ぇのヨンフォアとはエンジンの構造が違うんだよ」とタコおやじがいつも不機嫌そうな顔で言った。
「俺のヨンフォアは何エンジンだよ?」
「そんな事も知らずに乗ってんのか?」とタコおやじは顔を真っ赤にしながらいつもの講釈が始まった。
「俺、今日タコ親父の店にヨンフォア取りに行くから。雅人どうする?」
「俺もタコのおっさんの店に用事があるから一緒に行くよ」
「原チャリの修理でも出してんの?」
「ああ、ちょっとな」と雅人はニヤケながら言った。
変な雅人、何か不自然。と思いながらもヨンフォアで頭が一杯のタカはそれ以上聞かなかった。そのタカの疑問は店に着いて解けた。
二人がタコおやじの店が見える所まで来たとき、店の中から煙がモクモクと立ち上がっていた。
すると煙の向こうでタコおやじがバイクのエンジンを吹かしていた。
煙はそのバイクのマフラーから出ていた。
パランパランと俺のヨンフォアのエンジン音とはまったく違う音だった。
通称サンパチ、スズキのGT380という380ccの中型バイクだった。
俺はタコおやじに「中古バイク?」と聞くと無言で雅人とのほうをアゴで指した。
「雅人、お前の?」
「そう、俺の。タカをびっくりさせようと思って黙ってた」
タカはこの時、雅人の不自然さの理由がわかった。
「お前も人がわりぃな~、でも俺のヨンフォアよりでけぇな。それにこのすげぇ煙はなんだよ?どっか調子悪いんじゃね~の?」
「サンパチはなあ、ツーサイクルエンジンと言って、オイルをガソリンと一緒にエンジンの中で燃やしてっから、煙が出るの!お前ぇのヨンフォアとはエンジンの構造が違うんだよ」とタコおやじがいつも不機嫌そうな顔で言った。
「俺のヨンフォアは何エンジンだよ?」
「そんな事も知らずに乗ってんのか?」とタコおやじは顔を真っ赤にしながらいつもの講釈が始まった。