もう、お前しか愛せない
「わかった、んで、何で泣いてるの?」

「…悲しいの」

「え?」

「みんなと別れるのが、悲しいのぉ~…」



すると、卓ちゃんは笑った。

そして、優しい笑顔で私を見つめた。



「絢、みんな同じ気持ち。俺だってそうだよ?」

「…卓ちゃんも?」

「あぁ、でも明日。笑って卒業しような?」

「…うん」

「そのために、明日の分まで泣けよ、俺が胸貸してやる」



その言葉通り、私は泣いた。

卓ちゃんの優しくてあったかい胸を借りて、いっぱい泣いた。

明日の分の涙も枯れるまで...


明日、笑顔になれるため…

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