もう、お前しか愛せない
「絢、この通学路ももう、通んないんだな…」

「うん。大好きだったよ…この道も」


私はしみじみ思った。

少しして、卓ちゃんの足取りが止まり、いきなり私の手を引いて来た道を戻っていった。



そして、学校に入り、体育館の近くの大きな木の下へ。


…色んな思い出が蘇る。



「…ツハァ、どうしてもココで言いたくて…」

「卓…ちゃん?」




「いーか?今日だけだぞ?」

「うん」

「…あー。恥ずかしい///」

「えっ、何?」

「天然だな、少しはわかれよ!」

「へっ?」


そして、私の目を真っ直ぐ見ていった。

< 205 / 213 >

この作品をシェア

pagetop