もう、お前しか愛せない
そう言っても、隆平くんはどことなく納得していなそう。

二人はしばらくお互いを見ていた。


「……じゃあ、卓志。頼むよ?」

「あぁ」



すると、隆平くんは卓ちゃんに近づいて、耳元で何かを言った。

その瞬間、卓ちゃんは顔が真っ赤に!



「じゃあね、絢、卓志」

「明日ね~♪」



二人は颯爽と帰ってしまった。

取り残された私と卓ちゃん。


しばらくして、山之内先生が教室に入ってきた。


「おぉ、逃げなかったな」

「逃げると後がヒドイ」

「大宮、追加ほしいか?」

「…すいません」


そして、出された課題を見て、私は泣きそうになる。

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