もう、お前しか愛せない
私は驚いた。

元カノの矢吹さん。好きだったのは…矢吹さんのほうだけ?

そして、卑怯な手は使わない?


「この間みたく、階段から…とか」

「あ…」


落とされた時…潤兄が助けてくれたけど、そうだよね。いなかったら…



矢吹さんは綺麗な手を私に真っ直ぐ差し出した。


「正々堂々奪いにいくわ」

「…負けません!」


しっかりと握手を交わす。

その言葉に、目に、一切ウソはなかったから。



そのことを愛莉にも話した。一件落着。そう思ったのもつかの間…


3日後。私の靴箱からは、上履きは消えていた。


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