いつか、また


「ごめんごめん。待った~?」

「ちょっとだけね~!愛音、派手だね~?」

「美波よりは控えめだし~」



美波は、うちの学校で一番派手で、
先生たちは呆れて何も言わないのでやりたい放題だった。
彼氏もとっかえひっかえ、男遊びがすごかった。



「ねー愛音?あの人めっちゃかっこいいんだけど!?」


祭りにつくなり、ギャル男探し…笑



「お~美波!久しぶり!」


美波に話かけてきた彼はかなりのギャル男で
隣にはB系の男二人。

「拓也じゃ~ん♪久々~!元気してたあ?」

拓也…あ~、とゆうことは話しかけてきた彼は
美波の元彼かあ…。

私はすぐわかった。
だって、美波に一度この彼のことを相談されたことがあるからだ。



中学に入ったばかりの美波は普通の女の子で全然目立たなかった。
でも、元の顔が可愛かったから、それなりにもてた。
うちは同じクラスだったこともあって、すぐに仲良くなった。

美波に初めてできた彼氏は当時四つ上の拓也。高校一年生だった。
変な高校生に絡まれた時に助けてくれたのがきっかけ。
初めすごいらぶらぶだった。

そのうち、拓也の影響で美波はだんだん悪くなっていった。
タバコや酒におぼれ、見た目も派手になり化粧もするようになった。
うちはそんな美波が怖くて何も言えず、ただ合わせるしかなかった。


そんなある日、美波が泣きながらうってきた。
「妊娠した…」
うちは大泣きする美波を抱きしめた。

「前にね、拓也がいきなり中に出してきて…いやだっていったんだよ?…なのに、なのに…」


その後、美波は子供を下し、拓也とも別れ、
忘れようと必死に努力していた。







「美波、見ないうちに可愛くなったな^^」

「拓也もかっこよくなったね♪あ、ごめんトイレ行くんだった。じゃ、またね」


美波が無理に笑っていたのもわかった。
この場を離れたいのも分かった。




「わかった。またなW」



このとき、もっと早く美波のことわかってあげれればよかった。
話を聞いてあげればよかった。

なんで、なんで美波は話してくれなかったんだろう。
< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop