☆先輩と私☆

「え。俺の事嫌い!?」
「違いますよっ!」
「じゃあ、好き?」
うっ……。
こう言われると困るな。
好きなんだけど、これが先輩が思う『好き』と一緒なのか、違うのか分からない。

私がずっと悩んでいると、先輩がまたも強引に事を進めた。
「あ。早く学校行かなきゃな。返事は後でい−や。行こうぜ!」
「え!?」
不意打ちだ。
先輩は急に、私の手を握って走り出した。
いつもより早く走っている気分だ。
風が気持ちいい。

先輩の背中がおっきく見える。

先輩……先輩が私に告白したんだ。

強引で、元気で、人望があって、ちょっと馬鹿だけど優しい、長谷川先輩。


私は先輩に手を引っ張られながら、走って学校へ行った。

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