*powder snow ~空に舞う花~*


1限目の学活の授業、終わり10分前。



「莉子…??」



肩にギリギリかかっていた髪が

今ではすっかり肩下まで伸びて
窓からの風でふんわり揺れていた。





そんな些細な変化に気がついたのは、それと、

オレが名を呼んだ時に
ピクリと肩が動いたこと。




「あー、振り向かなくていぃよ。一限目早々注意されるのも面倒だしな」

ホントは……



先生に注意されるのとかそんなん全くどうでもよくて




ただ



振り向かないまま



背中のまま聞いてほしいだけ。






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