*powder snow ~空に舞う花~*
*再会
―ドクンッ
千雪の声を聞いた瞬間、心臓が一度大きく跳ねた。
「あー…、オレ」
開口一番で文句つけてやる…つもりだったのに。
しかも…名を名乗れ。。
オレって…誰だよ。って、自分自身に頭痛すら感じていたのに…
『海斗っ!』
ためらいもなく、オレの名前を嬉しそうに呼んだ千雪。
「…正解」
クイズかっ!!
『連絡してくれたっ』
そんなに嬉しそうに言うな。
きっと今、キミは頬を赤らめてんだろうなって言ったら…自惚れてんなよって笑うか?
「まぁ、お前がワケわかんねーままだし。連絡しろって言われたし。
…仕方なく、だ」
『うんっ、うん』
そんなにクスクス笑うなよ。
オレが…テレて必死みたいじゃねーか。