*powder snow ~空に舞う花~*



―キーンコーンカーンコーン♪♪



「……」


終礼も終わり、今日の最後のチャイムが鳴った。

教室に戻っているオレは、チャイム音が鳴り終わるとそそくさと軽いカバンを肩にひっかけて

足早に教室を後にした。




「えっ、海斗!?帰るの???」

そんなオレを見て急ぐように背中から呼びかける声は、もちろん…莉子。



「あー、今日はちょっと…な」

振り返って、あいまいな言葉を返す。

「なんか予定あるの?」


ごめんな…こんな時にも莉子には、言えない事ばかり。


約束、したから…アイツと。。



「大悟にも先帰るって伝えといてな。

じゃーな。また…」



本当に、ごめんな。


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