*powder snow ~空に舞う花~*
「…っ、早かったな」
莉子が手伝いに行ってからまだ20分も経ってない。
「そぉ?
だって、早く終わらせて遊びに行きたいし~」
「そうそぅ!」
そう言って、いそいそとカバンを持ちに行った莉子と遥香はどこに行こうかとかはしゃいで話てる。
「今日、オレんち来るか?」
その隙に大悟がコソッとオレに話かけた。
「その誘い方、気持ち悪ぃよ」
大悟が、オレからムリに話を聞き出そうとしてない事くらい分かってる。
オレが話したい。と、思ってる事もきっと大悟は分かってる。
「海斗はメシ抜きにすんぞ??」
「洋子さんの美味しいメシ、久しぶりだな」
「テメッ、人の母ちゃんを名前で呼ぶな!!」
なんだかんだ言ったって、こうして今笑っていられるコイツがオレにはいる。
どうか1人で泣いていませんように…――