*powder snow ~空に舞う花~*
「…メモ??」
オレの手の中には
キレイなスカイブルー色の小さなメモ。
「私のメールアドレスと、番号書いてあるから!!
後でちゃんと連絡してね!!」
「はっ!?」
なんでいきなり焦ってんだって聞こうとしたのに
「絶対絶対、連絡してね!!絶対だよ!!
連絡、待ってるからね!!」
指差しながらオレに何度も何度もそう言いながら
校門の方へ後ずさる。
「おいっ!!」
待てって!!
千雪の行動は何でもいきなりだから意味が分からなくて、引き止めようとしたのに
「海斗!!」
オレの名前を笑って呼ぶから
ほら、目がそらせなくて
何も言えなくなる。
「好きよ」
千雪の小さな声が、
ちゃんとオレの耳には
確かにそう届いた。