*powder snow ~空に舞う花~*


「なぁーにが、『忘れたい』だよ。
カッコつけんな、カッコわりぃ」


いかん…。
コイツに相談した事を後悔しそうだ。





「…オレ、帰る」

座っていたベッドから立ち上がった。

「さよーなら」

いきなり帰ると言ったオレに対しても、ヒラヒラと軽く手をふる。


そんな大悟を無視して無造作に置いておいたカバンを肩に引っかけてドアノブを握ろうとしたら


「あ、海斗!」

呼び止める声。

「なんだよ??」

眉間にシワは、見て見ぬふりしろよ?



「恋愛相談料は高いぞ??」

「相談なんてしてねーよ」

「あっ、そ。じゃーな」

「洋子さんによろしく言っといて」

「あぁ。
んじゃあ、千雪ちゃんによろしく」



コイツ………

やっぱりムカつく。。




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