*powder snow ~空に舞う花~*


横に座ってるせいで、目を合わせていないのは
こういう時にはちょうどいい。


隣から聞こえるフフッと軽く笑った声に素直に反応出来るから。



「…オレにはさ、ここが“絶対”だったんだ」



静かに揺れる水面すら、まぶたの裏に焼き付けてる。

全てだったと言わなかったのは…、なんでだろうな。。




「ここにいたオレを、知ってるんだろ?」

「…うん」

「そっか」

「水しぶきがね、キラキラ光ってて、その中にいる海斗が私にはまぶしかった」

「オレ、そんなにカッコ良すぎた??」

「バカっ」

「まぁな」


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