*powder snow ~空に舞う花~*

2人で立ち上がったけれど、歩き出したのはオレだけだと気がついたのは数歩先。



「どうした?」

振り返った先に……



「諦めないでよ…」

千雪のまっすぐな瞳があった。



「海斗は諦めたりしないでよ!!」


またいきなり


なに、言ってんだ…コイツ。




「ったく、オレはなぁ……」

雨で濡れてきた髪をガシッとかきあげて呆れ顔してんも怒るなよ??

千雪だって諦めたんだろ??オレの事言えねーじゃんか。

そう、言おうとしたんだ…―――



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