*powder snow ~空に舞う花~*
まだお母さんが家にいた時も、同じケンカをリビングでしていた声が二階にある私の部屋にいつも聞こえていた。
私のせいだ…。
私がこんな風に生まれてきたから…。
ごめんなさい…。。
そう思って、何度も頭から布団をかぶって謝った。
「私…トイレ行ってくるね」
逃げるように待合室のベンチから立ち上がる。
トイレに行く途中、救急病棟のナースステーションの横を通ったから
私も、こんな風に働いてみたかった…なんて、叶いもしないバカな事を考えた自分自身に少し苦笑して
手当てしてもらってるお兄ちゃんの様子を見に行こうと少し足を止めた。
「あ…あの」
その時……―――