*powder snow ~空に舞う花~*



どれだけの時間、見つめていたんだろう…。

ただ、ゆっくりゆっくり往復して泳ぐ海斗が、あまりにキレイだった。




もう、夕方。真夏とはいえまだ泳ぐのかな…風邪ひいちゃうよ?


そう思った矢先、海斗が水から上がった。その瞬間、またサッと隠れた私。

だって、こんなの見つかったら確実に不審者でしょっ!???



しばらくしてガチャッと音がしたのはきっと、海斗がプールからロッカールームへ入って行った扉の音。





「帰ろ…」


いい加減帰らなきゃ…。散歩にしては調子にのりすぎだよね…。。


お父さんの怒った顔を想像したら、ちょっと気が引けるけどね。。






座り込んだ階段から、立ち上がろうとした……


のに……




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