*powder snow ~空に舞う花~*
ヤバッ……!!
海斗が来ちゃうっ!!
「…ッ!!!」
カバンに入れていた片手もぬいて、胸をしっかり押さえながら小走りに正門を抜け出した。
大丈夫…
きっとバレてない…よね??
来たバスの停留所まで歩きながら
止まらない動悸と
ふらつく足元を見て
「散歩…禁止…されたりし…て??」
少し苦笑した。
「…おとぅ…さん」
もう…ダメ。
歩けない……。。
「どうしたんだ??」
「大丈夫?」
胸を抱えて思わず座り込んだ私に
周りの通行人の人たちが歩みよってきた。