*powder snow ~空に舞う花~*


もちろん、両親やお兄ちゃんから直接言われたわけじゃないけれど。




お兄ちゃんはずっとずっと優しくて
酔っ払い運転なんてするような人じゃない。


けど…両親の離婚決めた日、お兄ちゃんが私のことをお母さんと話してた声も私に聞こえた。

「千雪はどうすんの?」
「お父さんがいるからいいでしょう!」

「は?それでも母親かよ」

「私は千雪が生まれた時から、お父さんが仕事ばかりの中でずっとずっと看病していたわ!お兄ちゃんまで私を責めるの!?これ以上、面倒見れないわよ!」

「…じゃあ、オレは面倒かからないから選んだだけか。意味分かんねー」




きっと、なにかがお兄ちゃんの中でプツンと音を立てて切れた。



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