*powder snow ~空に舞う花~*
高校一年生。世間の同級生はみんな夏休み。
病室で勉強してなんとか受かった自宅近くの高校へ行けない私の体調は悪化。
莉子からメールがきても…なかなか返信が出来なかった。
『彼の隠し事…調べに行っちゃった。また話聞いてね??』
ごめんね…莉子。
応援、しなきゃって分かってるよ。
こんな私なんかが、海斗に近づけるはずがない事もわかってるから。
けど
もう少し心が静まるまで…。
「……にがっ」
もう数えきれない年数の間、毎日毎食後に飲んでいる薬なのに…一向に飲み慣れない独特な苦味。
水の入ったグラスを机に置いて、ベッドへ再び寝込んだ。
胸が、苦しい。
これは…病気のせい??
それとも……。。
天井を眺めてい目を伏せて、た静かにとじれば思い出す。
ただ一人…私が恋をした人の姿を…――