*powder snow ~空に舞う花~*

*真夏の訪問者


莉子とショッピングモールで離れてから


気かつけば

家のベッドに転がって
閑散とした空間の中、ただ天井を眺めていた…。





「…ハッ」


笑えた。
意味もないけど、
ただ、思い知らされる自分のカッコ悪さに笑えた。





さっきから携帯がジーンズのポケットの中で鳴ってる。


きっと、莉子からのメールや着信。





あの時、
『オレは…』と、全てを話したら

そして、素直に『今はそっとしてくれ』と話したら



きっと莉子は黙って頷いてくれたと思う…。




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