逢いたい…。【実話】
『TABASA!ふたり

のクリスマスに乾杯!』


ふたつのグラスから静か

な音が聞こえる。


『TABASA

これ…忘れてったろ?』



チリン~~チリン~~



【あ……鈴…キュン

あたしが…ツリーにかけ

た…鈴…ズキン】



深い悲しみが溢れる。


《……ねぇ…TUN…》



【もう……ダメ……】



《約束の時間になんで来

なかったの?》


TUNの表情がちょっと

だけ変わった。


『ごめんな…』


《ごめんはもういい…

理由を聞かせて?》


必死に冷静さを保つ。


『会社の会議が長引いて

終わってすぐ行こうと

したら…後輩から相談

持ち込まれて…ごめん』




【え?相談?そんなの

クリスマスじゃなきゃ

ダメなの…?あたしの

約束より優先するの?

そんくらいなの…あたし

の存在って…ズキン……】






< 237 / 410 >

この作品をシェア

pagetop