逢いたい…。【実話】
今まで…こんなに遅くな

った事はない。


車を運転しながら遅くな

った理由を考えていた。



【…ぁぁ…6時までに間

に合って……お願い…】



出勤する人達の車がだん

だん多くなる。


空が完全に明るくなって

しまった。



【どうしよ…パパ

怒ってるだろうな

ビクビク…もっと早く

目覚めていれば……】



後悔しても遅い。



家に近づくと心臓が

ドキドキしてきた。



6時5分―――


アパートの前の駐車場に

着いた。


玄関を見た。



【ビクッ!!!パパが!

立ってる!!!】



足元には吸い殻の山。




このまま逃げたい―――






< 57 / 410 >

この作品をシェア

pagetop