亡國の孤城Ⅲ ~バリアン・紲の戦~
アレスの書
予の世界は、予の思うもの全てに値し、予の物である。
予の世界において命ある者は、予に誓いをたてなければならない。
以下の事は、予の下す掟である。
Ⅰ.―――予の世界は、思慮深き人間が国を創り、他の者との均一をはかりながら秩序を治めるべし。
Ⅱ.―――治める国は三つ。それぞれの国に予が選んだ人間を王として立てるべし。尚、その血筋でない異なる者は王座につく事は許されない。
Ⅲ.―――魔の者は各国の王にその生涯をもって仕え、魔力によって王の政を支えるべし。
Ⅳ.―――国の政は常に正しくなければならない。王の政によって国が乱れる時次の善なる王が現れるまで、病、天災、争いが続くであろう。
Ⅴ.―――王の血筋を絶やしてはならない。三国の血筋が途絶えた時、予の世界に日が昇る事は無いだろう。
予の言葉、即ちアレスの言葉は、この世界の誓文とする。
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