はー


痛てー。


さっきビンタされた所を擦りながら、下校時刻になり、生徒が沢山歩いてる廊下を通り、校門に向かった。



校門につくと、他校の男子生徒が1人の女子生徒にちょっかいを出していた。



あーいうのアホみたい。

モテないやつは大変だな、自分で女を探さなきゃいけない。


そんな暢気なことを考えていると、その女と目があった。



……って

あれ深晴ちゃんじゃん!



絡まれてる相手は深晴ちゃんだった。


直ぐ様、絡んでる男たちのところへいった。



「あんたらさ、こんなみっともねー事止めろよ」


「ああ?お前は引っ込んでろよ!」


「引っ込むのはあんただよ」


俺は相手の手首をねじりあげ、引っ込まないと折っちゃうよ、と目で言った。



それを相手は読み取ったのか、相手は素直にその場から離れた。



「大丈夫か?」


「はい、ありがとうございました」


「送ってこうか?あぶねーし」


危ないからってのが一番の理由だけど、一緒に帰りたいっていう下心つきだった。


「大丈夫です、1人で帰れるし危ないならお兄ちゃんと帰るんで」


じゃあ、と言って深晴ちゃんは踵を返した。
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