空悟~大切な君~
兄ちゃんと空悟
平成十七年の六月八日、雨の降る日に母さんが車に跳ねられ死んだ。
高校二年の俺と父さんとまだ三歳の弟を残して母さんは死んでしまった。その死はあまりにも早過ぎて、俺達の悲しみはとんでもないほどだった。
父さんも、弟の空悟(クウゴ)も、もちろん俺も、みんな母さんの事が大好きだった。
優しくて綺麗で、料理の上手かった母さんは、いつも家族の中心にいてみんなを支えてくれていた。
そんな母さんが死んでしまったのだ。
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