空悟~大切な君~
「あの侍に会ったの!?」
侍が何で父さんに…。それに何で父さんに言うんだ。誰にも言わずにおこうと思っていたのに。
「何で父さんに黙ってた?」
「それは…」
言葉に詰まる。別に言ってもよかったけど、信じてくれるか分からなかったし、言って父さんに何か言われたら俺の気持ちが変わってしまいそうだった。
「父さんはお前達を本当に大切に思っている。だから、どちらも失いたくない。けど、そうはいかないんだよな」
「うん…」
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