空悟~大切な君~
「もうすぐ、お前と別れるんだな。何か、信じられないな…」
「……」
それは俺も同じだよ。いつも通りの生活を送っていて、これからも変わらないはずなのに、後少しでこの普通が終わってしまう。
「海斗」
父さんが起き上がったので、俺も身体を起こした。すると、突然父さんが俺の頭に手を置いた。
「な、何だよ!」
恥ずかしがる俺だけど、少し嬉しくなった。頭を撫でられるなんて何年振りだろう。
「海斗、父さんな、母さんにもう一つ約束してた事があるんだ」
「約束?」
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