空悟~大切な君~
母さんを守るという約束と、もう一つは、
「お前達を守るという事だ」
「……」
「けど、その約束も守れないな…。海斗、あの世行ったら母さんに謝っといてくれな。俺が頼り無さ過ぎてごめんって」
「父さん…」
俺のせいでまた父さんに重たいものを背負わせる事になってしまう。母さんに謝らなければならないのは俺の方なのに。
「父さん…」
俺が何か言おうとした時、父さんが俺の頭をグッと下げた。
「もう父さんは何も言わない。お前が自分で考えた事なら、俺には何も言う事は無い」
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