空悟~大切な君~
まさか空悟が追いかけて来るなんて思ってなかったし、あいつがそれほど俺を頼りにしてるなんて思ってなかった。だって、家を飛び出す前にあんなに空悟を怒鳴ったのに。
俺は空悟の事何も分かってなかった。
立ち尽くす俺の前を、バッグを持った父さんが通り過ぎる。
「父さんは病院に泊まるから、海斗も落ち着いたら来なさい」
俺に病院の場所を言って父さんは出て行った。
「……」
車に跳ねられた。母さんの時と同じだ。
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