空悟~大切な君~
「だが連れて帰る魂が他にあれば問題はない」
「他の?」
聞き返すと侍はああ、と頷いた。
「他と言っても誰でもいい訳ではござらん。空悟殿の親しい存在…海斗殿か父上の魂でござる」
「俺か父さん…?」
「どちらかが魂を差し出せば空悟殿は助かる」
「……」
魂を差し出すという事は死ぬという事。でもそうすれば空悟は死なない。生きる事が出来る。
けど、そうなれば俺か父さんがこの世からいなくなる。
俺は答えを侍に言った。
「俺の魂を持って行ってくれ」
「他の?」
聞き返すと侍はああ、と頷いた。
「他と言っても誰でもいい訳ではござらん。空悟殿の親しい存在…海斗殿か父上の魂でござる」
「俺か父さん…?」
「どちらかが魂を差し出せば空悟殿は助かる」
「……」
魂を差し出すという事は死ぬという事。でもそうすれば空悟は死なない。生きる事が出来る。
けど、そうなれば俺か父さんがこの世からいなくなる。
俺は答えを侍に言った。
「俺の魂を持って行ってくれ」