空悟~大切な君~
授業が終わった放課後、帰り支度をしていた俺に数人の女子が近付いて来た。
「綾瀬君、今日この後何か用事ある?」
「何で?」
「皆でファミレス行くんだけど、綾瀬君も一緒に行かない?」
それを聞いた俺は自分が変わった事に気付いた。
以前だったら、空悟の世話で忙しく、皆と同じように遊ぶ事なんて出来ないと、嫌味のように思っていたのに、今はそんな事全然思わない。今は一刻も早く空悟に会いたい。
「ごめん。今から弟を保育園に迎えに行くから」
< 61 / 136 >

この作品をシェア

pagetop