空悟~大切な君~
だが納得出来ない事がある。
「何で海斗なんだ?俺の魂を持って行けばいいだろう!」
「海斗殿の願いでござる。自分の力で空悟殿を助けたいという」
「でも海斗はまだ学生だ」
そして俺は侍に頭を下げた。
「頼む…海斗だけは助けてくれ。変わりに俺を連れてってくれて構わないから」
必死に頼んだが、侍は俺に背を向けた。
「悪いが、それは出来ぬ」
「何故だ!」
「本来なら空悟殿の魂を連れて行くはずだったが、海斗殿の必死な願いにより魂を変えた。二度も魂を変える事は出来ぬ」
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