【完】透し予知能力者
『総一郎さんね…トシ子さんに残した物があるのよ…』





『うぅぅ…何を…』





『自分に何かあった時にトシ子さんにこれ以上の迷惑をかけたくなくて生命保険に入っていたんですよ!』




『そのことは…刑事さんから私がかけてたんじゃないかって言われたわ…』





『それは総一郎さんがトシ子さんのために残してくれたのよ!』





『そんなのより…そっ総一郎さんうぅぅ…いろいろあったけどこれから1人になるのは嫌っ…もう少しケンカしながら旅行にも行きたかった…うわぁぁ…』
大泣きしているトシ子さんの手を私はギュッと握った




『うぅぅ…トシ子さん…』
私も涙が溢れて止まらなかった





2人が話をしている間…いつの間にか取り調べ室には刑事さん達が姿を消していた





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