【完】透し予知能力者
『えっ?何か言った?』





『何も言ってませんよ!』
私のイライラは止まらない




私はだんだん酔ってきた





『どっ…どうしたの?そんなに俺を見詰めて!』
拓を透ししてみることにした





この煩い環境に集中できない…
途切れながら見える場面
この人は誰かに操られているの?何か大きな存在が影にいる…





『拓也さんは…家族とかは?』





『俺は…小さい時に両親に捨てられて施設で育ったんだ!』
小さな頃の…場面が見える




何をやっても僕を誉める人なんていない喜んでもくれない
僕はどうせ怒られる人間だから…拓の幼き頃の心が見えた





『だから…俺には身内なんていない1人ぼっちの寂しい人間なのさぁ〜!』
小さい頃から窃盗や暴力事件なんかを何度も繰り返し生きてきた拓





< 71 / 279 >

この作品をシェア

pagetop