白い吐息
真人を失いたくなくて、こうしてここに来た自分を琴は恥じていた。
「図星ですか…」
困惑する琴の顔を見てヘラヘラと森下が笑う。
「日誌のことは解決済みです」
そしてこう付け足した。
「…解決済み?」
「白居がしつこいだけですよ。ただ…」
ただ?
森下の目が急に真剣な眼差しに変わった。
ただ…何?
「あなたは白居真人には関わらない方がいい」
……?
「脅してるわけじゃありませんよ」
「…何で…?」
理解不能な頭から選び出される単純な言葉。
「長谷川先生が本当に白居を愛してるのなら、奴の側には居ない方がいい。傷付くだけだ…」
森下の表情は琴を凍り付かせた。
理由も分からないのに、その発言に説得力があるのが感じられた。
「あの…」
「僕を階段から突き落としたのは、白居真人ですよ」
えっ?
「白居真人です…」
突き落とした?
真人が?
「何言ってるんですか!適当なこと言わないで下さい!」
有り得ない…
真人がそんなことするはずがない…
「失礼します!」
怒りに震えながら琴はドアを開いた。
「あっ…」
ドア向こうにいた看護師と鉢合わせになる琴。
「大丈夫ですか?」
琴の表情を見て、囁くように話し掛けてくる看護師。
琴はそれを振り払うように病室を出た。
「図星ですか…」
困惑する琴の顔を見てヘラヘラと森下が笑う。
「日誌のことは解決済みです」
そしてこう付け足した。
「…解決済み?」
「白居がしつこいだけですよ。ただ…」
ただ?
森下の目が急に真剣な眼差しに変わった。
ただ…何?
「あなたは白居真人には関わらない方がいい」
……?
「脅してるわけじゃありませんよ」
「…何で…?」
理解不能な頭から選び出される単純な言葉。
「長谷川先生が本当に白居を愛してるのなら、奴の側には居ない方がいい。傷付くだけだ…」
森下の表情は琴を凍り付かせた。
理由も分からないのに、その発言に説得力があるのが感じられた。
「あの…」
「僕を階段から突き落としたのは、白居真人ですよ」
えっ?
「白居真人です…」
突き落とした?
真人が?
「何言ってるんですか!適当なこと言わないで下さい!」
有り得ない…
真人がそんなことするはずがない…
「失礼します!」
怒りに震えながら琴はドアを開いた。
「あっ…」
ドア向こうにいた看護師と鉢合わせになる琴。
「大丈夫ですか?」
琴の表情を見て、囁くように話し掛けてくる看護師。
琴はそれを振り払うように病室を出た。