白い吐息
「スミマセン…」
「「お腹空いてるでしょ。もう放課後だもの」」
「はぁ」
「「学校、来たくないのね?」」
「……」
「「いいわ。どこかで落ち合いましょう。カバンは私が持ってくから」」
「ごめんなさい…」
「「謝るなら私じゃなくて学校にね。今日、授業なくて良かったじゃない」」
「はい…」
「「あんたに話さなきゃならないことがあるって言ったでしょ」」
「重大な?」
「「そうそう。戸部くんもあなたに話があるみたいだから連れていくわよ。いい?」」
「はい」
戸部くん?
真人のことで何か分かったのかな…
もう
関係ないのに…
そう思いながらも、琴は指定された喫茶店へ向かった。
チリーン…
ドアを開けると店内にベルの音が鳴り響く。
関口先生は席を立って、琴を手招きした。
「すみませんでした…」
琴が走りより頭を下げる。
「それは後でいいわよ。ほら座って、暖かい飲み物がいいわよね。グラタンも食べなさい、身体を暖めなきゃ」
「はい…」
関口先生はホットココアとグラタンをオダーしてくれた。
「先生、大丈夫?」
関口先生の向かい側に座っていた戸部が、琴を心配そうに見つめた。