白い吐息
『すごく悲しい』
『それを親友っていうんだよ』
『親友?』
『そんな存在には、なかなか出会えない。大事にしろよ』
『うん』
オレは次の日、戸部に…
「昨日は誕生日おめでとう」って言った…
戸部は
笑いながら飛び付いてきた…
「戸部くん…どうしたの?」
保健室を訪れた戸部に琴が走り寄った。
「ゴメン先生、オレ失敗した」
戸部は目を赤くして笑った。
「失敗?」
「真人のこと、怒らせて…呼び出し出来なかった…」
琴は話を聞きながら、戸部をストーブの前に座らせる。
「そっか…」
「ゴメンね。役立たずでさ」
戸部は鼻水をすすった。
「はい。ホットミルク」
関口先生が差し出す。
「ありがとうございます…」
「関口先生のホットミルクは安心する味なんだよ」
琴が言った。
「…あの、何でオレが落ち込んでるの分かるんですか?」
不思議そうに戸部が尋ねた。
「教師だもの」
琴と関口先生がユニゾる。
「スゲー…」
戸部は感心した様子だった。
「戸部くん、真人と屋上で話ししてたでしょ?身体が冷たいもん」
「はい…」
「怒らせたって何?」
関口先生が聞く。