白い吐息
「それを問いただしたのね?」
と、関口先生。
「うん…」
他の理由…
自殺未遂と交通事故…
白石真人の共通点…
「何で真人は、白石先生と知り合いだったんだろう?」
琴がポツリと言った。
「同姓同名の2人が知り合う理由か?」
関口先生も考える。
「ネットとかかな?」
戸部も加わる。
「それも一理あるわね」
「名前が同じだから会いたくなったってこと?」
琴が聞いた。
「…ん〜。でも、昔の真人って他人にあまり心開かなかったからな。会いたいって思うかな?」
他人…
「他人じゃなかったら?」
「へ?」
間抜けな声を出す戸部。
「親戚だったらってこと?」
「はい。名字が同じなら、親戚でもおかしくないじゃないですか」
「そうね」
「真人ん家と関係あるのかな。あの家族、不自然な感じだし」
「真人のお父様って、真人が中学のときから別居なのよね?」
「あくまで皆人情報だけどね」
なんで別居…?
「別居の理由は分からないの?」
琴に変わって関口先生が戸部に尋ねる。
「うん…」
「自殺未遂が理由とか…」
琴が言う。
「確かに…」
戸部がうつむいた。