白い吐息

「星の形してたんだよ」

「ふ〜ん」

僕の反応を真人さんはいちいち気にしていた。


「星の形してたの!」

「はい!」


「いっぱい星の形してたんだ〜…」

で?


「でさ…」

で?


「その中に違う形のクッキー見つけたんだよ」

「はぁ…」

ニヤニヤしまくる真人さんは正直、少し気持ち悪かった。


「ハートの形…」


「ハート…ですか?」



「なぁ!どういう意味だと思う!?」

真剣そのものの目で、僕は肩を捕まれた。


「…それは」

痛い…


「…多分」

離してよ…


「脈あり?」


「だろ!」

肩を捕む強さが一層増した。

痛いよ…


「やっぱり…そうだよな…それしかないよな…」

真人さんは乙女の瞳になり、低い空を眺めながらつぶやいた。


この人、ホントに大人なのかな…

僕はついついため息をついてしまった。




「プロポーズ、しようと思うんだ」


えっ…?

「プロポーズ?ただの告白じゃなくて?」



「待ちきれないんだよ!早く彼女と家庭を持ちたいんだ」

「一緒に住みたいってことですか?」


だったら…


「同棲は嫌」

聞く前に答えが返ってきた。

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