恋愛悠々~四人之恋~



【志穂】


あの後、一義が2人にメールしたところ、珠が途中でギブアップして祥介と2人で休んでいたことが判明。
私の心配は、何だったんだろ…。


「おおぉ!スゲー」


祥介と珠が居ない、今、私は一義と二人っきりなわけで、全くもって集中出来ない!


「見ねぇの?」


「見てんじゃん」


うぁああ、ドキッとした。

…でもさ、すぐに花火に戻ってさ…もうちょい気にしてくれても良いじゃん…。


「ああ、珠も見てっかな…」


ッッ!!
何でそんな事言うの…。
ねぇ、やっぱり、珠が好きなの?
そういえば、珠の異変に一番最初に気付くのって一義だよね?…そういうことなの?

『珠が好き?』たった一言なのに聞けない…。
“yes”って言われたらきっと嫌な子になっちゃうし…。
ねぇ、好きなんだよ?
どうして気付いてくれないの?
きっと私、泣きそうな顔してるはずなのに…。
もしも私じゃなくて珠なら気付いた?


でも、やっぱり嫌いになれない私は、バカだ…。
好き、好き、好き。
どうしよもないぐらい好きだから、私らしくないのに…。
だからさ、服の裾をバレないように…今だけだから、握らしてね?






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