恋愛悠々~四人之恋~
新学期



「今日から学校かー」


電車を待つ駅は、人でギュウギュウ詰めでこれからまたこの日々が続くと思うと軽く憂鬱である。


「ほら、電車来たし、グズグズしてたら乗れねぇぞ」


そう言って大きなため息をつく、珠を置いていった。

一車両目の前の扉から入ると斜め前左の50㎝先にいつもいる、あの子。


「(ああ、やっぱり可愛い)」


幼馴染との恋とか、どこの漫画だよ。って話で、丁度男女4人の幼馴染で周りにからかわれもしたけど、俺は、絶対にしない。
今までだって好きになった奴ぐらい居るし、彼女だって居た。未だに一緒に居るのだって、友達作りが下手な珠を志穂が心配して、俺や一義を巻き込んで構ってるだけであって、それ以上でもそれ以下もない、ただの幼馴染である。


―ガタンッ―


「あっ、ごめんなさい」


「こっちこそすみません」


ああビビった!
まさか、ぶつかるなんてなかったしな。


―〇〇駅、〇〇駅―


「ここだ…」


今日は、良い事ありそうだな…。



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